音楽とは

今朝、テレビに出演されていた小沢征爾さんのことば 「音楽ってのはさ、ここ(胸を指して)とここが通じ合うものだろ。でも音を出すってのはさ、すごーく難しいんだよ。一音一音、それはそれはほんとうに難しいことなんだよ。 だからさ、音楽家はみんな、そのことでいっぱいいっぱいになっちゃって、心と心が通じ合うってことを、忘れちゃうんだよなあ〜。音楽は、そこがすごくいいとこなのになあ〜。」
なんだか、ドキっとしてしまいました。 たしかに私もギターの一音一音、声の一音一音ばかりに心が奪われていたと思います。 弾き語りをするようになって、ステージ中ではほんとうに余裕がなくなりました。 ああ、大事なことを今日は教えていただいた。よかった。

記憶の音

2月9日のライブの準備をはじめています。
この日のテーマは「記憶の音」。
オリジナル曲のほか、まるで自分の歌のように歌詞に気持ちが入るカバー曲を選んで歌います。

思えば、vice versa(私が以前活動していたユニット)の頃はステージの半分がカバー曲、という時期もありました。
ちょうどブラジル音楽に傾倒した頃で、ポルトガル語の音の面白さと、ブラジル人の持つ「なまり」的なグルーブ感を体得しようと、たくさんの曲を練習しステージで歌っていました。(そのモチベーションは、いまでは考えられないのだけれど)
あんなにたくさんのブラジルの曲を歌っていたのに、今パッと歌えるのはごくわずか、身体と心に染み込んだ歌だけがずっと残っているということです。

最近では、1回のステージでカバーを歌うのはわずか2曲程度になりましたが、2/9は、オリジナル曲との距離をとり、歌いたい曲や記憶に残っている曲、これから記憶に残るであろう曲(つまりきっとこれから長く歌うことになるであろう曲とも言えます)を演奏しようと思います。
ステージのパートナーは孤高のギタリスト・前原孝紀さん。どんな曲も彼の色に染まってしまう、確かなテクニックと繊細な表現が持ち味です。
わたしとどんな化学変化が起きるのでしょうか。

新潟の家

いろんな流れがあって、去年、旧い日本家屋を手に入れました。
場所は生まれ育った新潟県上越市。春夏秋冬、四季がはっきりしている雪深い小さな町です。

直感で手に入れたその家は、ふたり暮らしには広すぎるスペースと大きな庭があります。
持ち主の奥さまはたいへん植物がお好きだったそうで、たくさんの樹木が植えられており、この庭も購入の決め手になりました。

この家は段階的に増築されていて、一番旧い部分が築60年。
そのまま住むにはちょっと、、、という佇まいだったので、職人さんの手を借りながら少しずつリフォームを進めてきました。
大きな改装工事はほぼ終わり、あとは自分たちでできる細かな作業が残っています。
天井を抜いたり、床をフリーリングにしたり。
帰省のたびに家が変化してゆくのはワクワクの連続でした。

東京と上越を行ったり来たりの生活が始まり、暮らしのリズムが完全に変わりました。
これからどうなってゆくのかわからないけれど、きっと自然な流れでいろんなことが変化してゆくのかなと思います。

初めてのお正月。
荒れた天候で外出もままならない日が続き、特にやることがないので、結局いつもの塗装作業をして正月を過ごしました。
ずっと気になっていた土壁の欄間を漆喰で塗り直したら、部屋が明るくなったような。
塗装はかなり面白い。
手を動かしながら、鼻歌を歌ったり、ふっと昔のことを思い出したり。脳みそがリラックスしているのかもしれません。
作業後は心地よい疲労感と達成感、夜は気持ちよく眠れて、いいことばかりです。
初めてやってみることが多くて大変だけれどとても楽しい。こんな経験をさせてくれる家族に感謝しています。

今年も「書く、描く」

新しい年になり、ずっと欲しかったものを手に入れました。 カジュアルな万年筆と、カリグラフ用のロッドリングペン。
どちらも大きな文具店では取扱いがあるものの、落ち着いて試し書きができるところはほとんどなく、なかなか購入できずにいました。
やっぱりこうときは、蔵前の「カキモリ」です。
たくさんの万年筆を上質な紙で試すことができ、スタッフの方がとても丁寧にゆっくりと説明してくださる。 手に入れた万年筆は信じられないほど安価でしたが、その使い心地は抜群です。
もともと手で書くという行為が好きで、なんでもメモします。
読んだ本のなかで心に残った文を書き留めておいたり、テレビで見た気になったお店や作ってみたいレシピ、街で見かけたポスターを見てひらめいたアイデア、思いついた歌詞の断片などなど。思えば常に何かを書いているような気がします。
去年、万年筆をいただく機会があり(写真:水色の万年筆)気に入って使ってはいるのですが、大事なものなので気軽に持ち歩くことができません。
そこで今回はもっとカジュアルでよりペン先の細いものを選びました。

絵を描くのはものすごーく不得意がゆえに憧れも強いもの。 このロッドリングを使って、もうすぐ訪れる旅先での風景をひみつのノートに描いてみようかな。

年が明けて

20180101

新潟に来ています。
外は冷たい風が吹いているけれど、月灯りはとてもまぶしい。
2階の窓から顔だけを出して、お月さまを追いかけています。

私たち(私と夫)が住まいを構えたこの町にはお寺が多く点在し、いま、あちこちから聞こえる除夜の鐘の大合唱を聞き入っています。

遠くから、近くから
風に乗って聞こえる鐘の音
すてきです、こんな町。

鐘にはいろんな音程があるのですねー。
ただただじっと耳を澄まして鐘の音色に心をフォーカスさせる年越しは初めて。
実は鐘の大合唱はちょっと期待していたので、とてもうれしい。
来年は音程にうるさいミュージシャンの友人にも聞かせてあげたいです。

さあ新しい年が明けました。
きっと楽しいことばかりの一年ではないと思うけれど、悲しいこともきちんと乗り越えてゆける強さを持てますように。
穏やかな毎日でありますように。

2017年最後のライブ

20171229

恒例の12月29日吉祥寺ストリングスライブが終わりました。
お集まりくださったみなさま、ありがとうございました。

毎年この日にお会いできるお客さまがいらっしゃいます。
そして今回は遠方からも多くいらしてくださって。いつにも増してあたたかい雰囲気の中で演奏させていただきました。

三島でのライブに続き、ベース須藤ヒサシさん、ヴァイオリン江藤有希さんとのトリオ編成はさらにとてもたのしく、かつ冷静な演奏ができたように思います。(最後は不覚にも泣いて歌えませんでしたが。。。)
ソロになってからの4回目の年末ライブでしたが、今回ほど演奏中頭がクールだったことはありませんでした。よく言えば冷静、悪く言えば熱狂していない、という状態。表現者として熱狂していないというのはあまりよくないかもしれませんが、ミュージシャンとしては一歩階段を上がったのかな、とも思えます。
歌だけ歌っていたころには見えていなかった楽器のアンサンブルの難しさと楽しさを十分に味わったステージでした。 3人の音のバランスやグルーブをリアルタイムで感じながら演奏するという基本的なスタートラインにようやくたどり着いたような気がします。

アルバム「Hello, my sister」収録曲を久しぶりに全曲演奏、アンコールでは即興演奏を。全17曲を聞いていただきました。
どの曲も、ヴァイオリン有希ちゃんの豊かな旋律によってふわりと鮮やかに変化してゆく、そのことがうれしくてたのしくて。
ああーいいな、音楽って。有希ちゃん、どうもありがとうございました!

「一音一音に責任を持つこと」
あらためておふたりから学んだことです。
もっともっと成長したいと心から思うステージが一年の最後でよかった。
ライブのあとに須藤くんともじっくり話しましたが、来年はより質の高いアンサンブルを目指してゆきたい。まだまだこれからです。

来年はついに10回目の年末ストリングスライブです!
2018年の12月29日は土曜日になりますね。(きっとみなさん帰省されているのでしょうね・・・)
毎年お客さまが来てくださるかどうかドキドキの12月なのですが、なんとか来年も12月29日はストリングスライブをがんばりたいと思いますので東京にいらっしゃる方はぜひに!
(あ、その前に2018年3月10日もストリングス出演しまーす)

2017年の全ライブを元気に終えることができました。
いつも応援してくださるみなさまに感謝いたします。2017年、どうもありがとうございました。

2016.7.12の日記

以前のホームページより抜粋しています。(Tue.07.12.2016の日記より)

7/8 Stringsライブ
2月以来のトリオ編成のライブ、とても楽しくできました。
金曜日でしたので、みなさんお仕事帰りに急いで駆けつけてくださったのだと思います。
ありがとうございました。

急遽、ジャズギタリストの加治雄太さん、シンガーのyukiちゃん、おふたりにゲスト参加していただきました。
加治さんには「春色のワルツ」と「Cheek to Cheek」に参加していただき、yukiちゃんとは一緒に「Samba de uma nota so」を唄いました。
加治さん、yukiちゃんありがとうございましたー!

ピアノ妹尾美穂ちゃん、ウッドベースすとちん(須藤ヒサシ)、おふたりのサポートはサイコーです。
心と体が軽くなってチカラがどんどん抜けてきて、ふんわりと声を出すときが実は自分ですごく気持ちが良いときなんです。(お客様が気持ちよくなっているかは別なんですけどね、笑)

新曲2曲(「ふたりに堕ちる月の影」「しあわせだなんて言いたくない」) は
美穂ちゃんとすとちんのおかげで、まずは良い仕上がりになったかなと。
これからもっと熟していけばいいな。

次回は、素敵な根津のカフェにて8/27 加治雄太さん、すとちんとのトリオライブです。
こちらもぜひよろしくお願いします。

1 マルノウチ
2 距離
3 エンドロール
4 small journey
5 有意義なリズム
6 ふたりに堕ちる月の影(新曲)
7 春色のワルツ(with 加治雄太さん)
8 cheek to cheek(with 加治雄太さん)

1 コーヒー(vice versa)
2 しあわせだなんて言いたくない(新曲)
3 samba de uma nota so(with 宮崎幸子ちゃん)
4 オーシャンゼリゼ
5 中央線
6 ピアノ
7 ほんとうのこと

アンコール
あなたとは縁がある(vice versa)
流れ星(vice versa)

2016.4.22の日記


以前のホームページより抜粋しています。
2016/4/22 「Sweet,Swing,Spring-谷中ボッサライブ」

ジャズギタリストの加治雄太さんとのデュオライブ。
はじめてご一緒していただきましたが、とってもとっても楽しかったです!

2016.3.21の日記



以前のホームページより抜粋しています。(Mon.03.21.2016の日記より)

2/13 Hello, my sister レコ発ライブ終わりました
最高の夜でした

ずっと思い描いていたライブ
それが現実となった日
ミュージシャン、oveのスタッフのみなさんのサポートなしでは
実現できませんでした。感謝のきもちでいっぱいです

来てくださったみなさま ありがとうございました!

1 春色のワルツ
2 エンドロール
3 冬
4 有意義なリズム
5 ピアノ
6 ほんとのこと
7 距離
8 中央線(カバー)

1 LIFE 
2 It’s only a paper moon
3 Small journey
4 ニュートラル(vice versa)
5 マルノウチ
6 逢いにゆこう
アンコール 流れ星(vice versa) 






2016.1.4の日記



以前のホームページより抜粋しています。(Mon.01.04.2016の日記より)

新年、あけましておめでとうございます。
例年になく、あたたかなお正月でしたねー。

年が明けたとたん、わたしは何年もひいていない風邪をひいてしまい、
ただいま絶不調のまっただ中。
ふつうにびしばしおしゃべりができないのは辛いですねー。
年末ライブがおわって急に気が緩んでしまったのでしょうか。
早く元気な自分に戻りたいなー。ぐすん。
(といいつつ、これから新年会なるものへむかうのですが・・)

2015年のラストライブは恒例のストリングスライブ。
今年も12/29にやらせていただきましたが、師走の時期にもかかわらず満員御礼になりました。
どうもありがとうございました。
いつものすとうくん&美穂ちゃんにvice versaの相方マツオさんも加わり、
4人編成で楽しくやらせていただきました。

CD発売直後ということもあって、みなさんからお祝いの花束や差し入れをたくさんいただきました。
祝祭ムードっていいですね。ほんとにうれしかったです。

ずっと待っていてくださった方々に作品を届ける悦びをいつも以上に感じられたし、
すとちんも美穂ちゃんもマツオさんも、みんな笑って演奏してくれました。
大好きな仲間と大事な方々とお祝いができて、ほんとに最高の締めくくりになりました。
ありがとうございました!
ストリングスのスタッフのみなさま、井上さん、ありがとうございました。

余談ですが、私のMCについて。
だいたいが「おもしろい!」とか「MCだけのアルバムをつくってほしい」とか言ってくださる方が多いような気がします。(もちろん、反対意見の方もいらっしゃると思います)
私は事前に話す内容を考えているわけではないので、その場その場で思いついたことをただコトバにしていて、とにかく普段から自分が考えていることをまるで親しい友達に話す感覚で、ステージでもお客様に話している気分なのです。
そういうニュートラルな状態でMCをするのは悪くないんじゃないか、って思うのが最近の心情なんですが。でも今年はもうちょっと違う表現もしてもいいのかも、と思ったりもしています。
ステージって良くも悪くも自分丸出しな時間なので、ねこかぶったりしても意味ないんですけれど、
意識レベルで目指すべきゴールというかイメージがもうちょっと違うところにあってもいいんじゃないかな、ということです。
具体的なことはここでは避けますが、今年はいろんな場所で新しい方との出会いも増えそうな予感なので、自分のパフォーマンスについてはしっかり精査していこう!というのがわたくしの所信表明でございますー。

2016年のわたしについて。
念願のCDができたので、それを持って新しい街を訪ねて旅ライブがいっぱいできたらいいなと思っています。あとはホームページのリニューアルも現在計画中ですので、年明けもエンジンゆるめずに走っていきます。

プライベートでは、去年の8月から続けているオンライン英会話のレッスンを地道に続けてゆこうと思っています。
一日わずかな時間だけれど、毎日やるとなると、それなりに意識していかないと確保できない時間なんだな、ということを知りました。今年もなるべく毎日英語で話す時間を確保していきたい。勉強というよりも楽しむ感覚で続けていきたいです。

新潟に住む親との時間をもうちょっと増やすことや、東京での日々の暮らしを豊かに丁寧に心がけること。
健康面では、体を冷やさない。とにかく冷やさないこと。偏頭痛と目の痛みの頻度を減らしたいー。

そんな一年にしたいです。
2016年もどうぞ宜しくお願いします!明由子

2015年12月29日(火)open 18:30 / live 19:30~
出演:石塚明由子(vo+gt) / 須藤ヒサシ(bass) (water water camel) / 妹尾美穂(piano) / マツオケンイチ(guitar)
場所:Strings

演奏曲
1. 距離
2. 冬
3. LIFE(新曲)
4. Small journey (new version)
5. 春色のワルツ
6. ピアノ
7. It’s only a paper moon (jazz カバー)
8. オーシャンゼリゼ(カバー)

1. あなたもわたしも
2. 有意義なリズム
3. 終わりの季節(カバー)
4. エンドロール
5. 3月の帆船(vice versa)
6. コーヒー(vice versa)
7. マルノウチ
8. ほんとうのこと

アンコール:感情のカレーライス〜流れ星(vice versa)