2022年9月公開 《だからみんなで歌詞をつくる》


2022年9月公開
ショートドキュメンタリー配信『だからみんなで歌詞をつくる』
企画・撮影・編集・記事 内田英恵
 
 
私がライフワークとして続けてきた《歌詞をつくるワークショップ》を映像で追ってくださっている内田英恵さんによる作品です。
この小さな集いに流れる不思議な空気感を、どう言葉で表せばよいのかと、いつも悩んでいますが、今回英恵さんによって自分の音楽の原点である姉との接点をフォーカスしていただいたことで「心の内を別の形で表現したら誰かが受け止めてくれるよね」というメッセージが形になった気がします。
こんなきっかけをくださった英恵さんとYahooのスタッフのみなさんに感謝します。
そしてWSに参加してくださっているみなさまにも心よりお礼を申し上げます。
ご視聴の際には映像に添えられた英恵さん渾身の記事もぜひお読みください。

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(映像の記事 冒頭だけ引用します)
静寂の中に、誰かが口ずさむメロディーがどこからともなく聞こえてくる。「歌詞をつくるワークショップ(WS)」が開かれている東京都内のカフェ。「歌詞を作ることは、自分の中に深く潜っていく作業」と話すのは、集いを主宰するシンガー・ソングライターの石塚明由子(いしづか・あゆこ)さんだ。WSでは、参加者の心の中から導かれた言葉が、石塚さんの歌声に乗って空間に放たれる。石塚さんには、最愛の姉を看取った経験がある。しばらくは姉のことを語ることさえできなかったが、その気持ちを歌詞にして歌うことで、悲しみと向き合えるようになったという。
 
以下、英恵さんからのことばをお伝えします。
 
ショートドキュメンタリー配信『だからみんなで歌詞をつくる』
人はみんな、何かを表現することで他者とのつながりを得ているのではないかと思います。それを意識的に、そして、音楽の力を借りて行われているのが「歌詞をつくるワークショップ」です。
シンガーソングライターの石塚明由子(いしづか・あゆこ)さんが2013年にはじめた集い。参加者は歌詞をつくるのですが、その場所に灯る暖かさにはどこか不思議なマジックがあります。「カッコいい曲を作るためのワークショップではありません」ということは先にお伝えしたいと思うのですが、できあがった歌はどれもこれも全て、めっちゃくちゃカッコいいのです。こんな集いがなぜ生まれて、ここでは何が起こるのか。ぜひご覧ください。
 
 
歌詞をつくるワークショップのファンのみなさま。
ワークショップでお会いしている方、まだお会いしたことのない方も、こんにちは。この映像を撮影、編集して作ってきました内田英恵です。みなさまにとってきっと大切な場である「歌詞をつくるワークショップ」をこうして描かせていただき、ありがとうございます。実は今回、「とてもつらい思いを抱えた人にとっての生きるきっかけ」のヒントになれることをめざして挑戦した企画でした。2020年の終わりに私自身がワークショップに参加したことをきっかけに、2021年の頭からは毎回のワークショップを撮影してきました。リピートする方々、初めての体験をする方々、その人その人の心の動きを同じ空間で共有させてもらう中で、この不思議な、何かが心の奥に届くような体験は、「つらさ」を抱えた心にもまた何かを届けられるのではないかと感じたのです。この映像を、共感のうなづきとともに見てくださる方も、あるいはもしかしたら、知っているワークショップと違う表情を感じる方もいるかもしれません。みなさんにとっての「歌詞をつくるワークショップ」の再発見になれば、とても嬉しく思います。この歌詞をつくるワークショップを「育んできた」とも言えるみなさまにも、お礼をお伝えしたいです。ありがとうございます。 内田英恵

 

撮影・編集・記事 内田英恵 Hanae Uchida
1981年東京生まれ。東京とロサンゼルスで映像制作を学び、帰国後映画制作会社勤務を経て独立。放送・プロモーション・商用映像などの制作に携わる一方で、映像制作経験を活かしたプロボノやドキュメンタリー制作に取り組む。代表作に『世界は布思議~布のおはなし~』シリーズ(後にWOWOW番組化)、長編ドキュメンタリー映画『あした生きるという旅』(SKIPシティアワード受賞他複数の映画祭にて受賞・入選)、他に『こども哲学-アーダコーダのじかん-』、短編作品『動かない体で生きる私の、それでも幸せな日常(短編)』など。http://hahmonica.com


歌詞をつくるワークショップとは

石塚明由子が、2013年より各地で開催している小さな集いです。 文字通り「歌詞をつくるワーク」をしていますが、歌詞の出来不出来を問うことはしていません。創作を通して、ご自身の心のありようを知ること、またそこに集った人たちのものがたりに触れることを大切にしているワークショップです。 素直な気構えでことばを探していくと、ご自身にとって違和感のないものがたりが生まれます。 完成した歌がとても愛おしく感じられ、まるでこどものようにも感じられます。 「歌を通して、みなで対話ができる豊かな時間を作る」 そんな気持ちで主催しています。  

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